それは、あおぞら教室では中心である「食」に加えて、くらして行く上では必要である「衣」に対しての活動です。
「衣」とはすなおわち、自分たちの着ているものへの関心ということですが、さかのぼると糸を作ることから始まるのです。そしてその糸の原料である綿を畑で栽培してきました。
子どもたちも、綿の成長を5月から見ていて、綿の収穫の時などはとても喜んで収穫作業をしてくれていました。そして、それを今回糸までして、その後なんとその糸を使ってボタン付けをして自分たちの着ているものがどうやってできているのか、それを感じてもらおうと思っていました。
また今回も中山圭子さんに先生として来て頂き、綿から糸を作る工程を道具とその作業について紹介してもらいました。

まず畑から収穫してきた綿の種をとる綿繰機を見せてもらいました。綿の中には小さな種が綿の糸にからまれた状態でたくさん入っていて手でとるのはとても大変です。それをとれる道具が綿繰機なのです。
ちょっとずつローラのようになっているところに綿を入れていくと、手前に種が落ち向こう側に綿が少しずつでてきます。子どもたちもとても興味津々でその様子を見守っていました。
中山さんからは、この道具は100年以上前から使われていてとても貴重なものなんだよということと、この手作業はとっても時間がかかることを教えてくれました。大体ビニール袋一袋分の種をとるのに50時間ほどかかったそうです。
綿繰機は小学生の代表さんに体験してもらいました。


次に見せてくれたのはカーダーという作業、今回はペット用ブラシを代用しましたが、種がとれこんがらがっている綿をキレイに整える為の作業です。
そして、最後にその整えた綿から糸を作る作業です。使う道具はチャルカという道具。インドで今も使われている道具でハンドルを回していくとうまく綿をよっていき糸にしていく道具です。この作業はとても難しく、うまくいくととてもうれしい道具です。これも小学生には体験してもらいました。


そうしてできた糸。それからどうやってみんなの着ているものに結びつけるかと考えたところ、服のボタン付けがよいのではないかということになり、子どもたちに体験してもらいました。
あらかじめ針に糸を通しておき、子どもたちは中山さんのお力を借り少しずつボタンに糸を通していきます。真剣なまなざしで丁寧に針仕事をしている子どもたちの後ろ姿はたくましく見えました。
ボタンをつけて何を作ったかというと、自分用のネームプレートを作りました。
ボタンをつけて紐を通してコマ結びをして完成です!!
待っている間には手作業で綿から種を取り出すことも体験しました。とっても大変だったと思うけど綿の大切さがとっても良く分かったと思います。




子どもたちに「衣」について考える良い機会になったことと思います。
この度、綿繰機を貸して頂いた山崎さん。そしてチャルカや針仕事について教えて下さった鈴木さん。そして中山さんにこの場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。
さて、来週のあおぞらは落ち葉拾いです。たくさん落ち葉を集めて堆肥を作ります!
今週のあおぞらノートは、小学生クラスのひびきくん。稲ワラの形や顔がとても上手に描けていますね。
